英会話の本はいくつも読んだ。会話のフレーズをいくつも覚えた。
なのに、実際に口に出してみるとネイティブに全く通じない……。
そんな経験はありませんか?
実は、英会話にはある特定のスキルが絶対に必要なのです。
しかし、そのスキルは日本では驚くほど軽視されています。
「英会話本」は世に多く出ていますが、英会話に必須なそのスキルの重要性を謳っている本はかなり少ないのが現状です。
勉強さえすれば、必ず、英語を話すチカラ(スピーキング)は向上します。
今まで見過ごされてきたそのスキルを身につけるだけで、確実に誰でも英語で意思を伝えることができるようになるのです。
目次
話すチカラ(スピーキング)を鍛えよう
・話すチカラ(スピーキング)に必要な3つのスキル
・①まずは発音だ!
・②直訳を避けて、言い換えで伝える
・直訳主義の罠
・「日本語→英語」の直接変換は困難
・伝えたいコトを伝える「言い換えのチカラ」
・③会話表現を覚えよう
・オススメの参考書
話すチカラ(スピーキング)に必要な3つのスキル
重要度順に申し上げますと、①発音 ②言い換え ③会話で頻出する表現の記憶 になります。
実は、会話表現というのはさほど重要ではありません。
いくら会話表現を覚えても、それ以前の話すチカラの土台がしっかりしていなければそもそも会話として成立すらしません。
学校の英語教育で重視されてこなかったため、多くの人が重要ではないと思っている①発音・②言い換えのスキルこそが話すチカラをアップさせるために不可欠な土台なのです。
①まずは発音だ!
話すチカラ(スピーキング)の向上において一番重要なのが発音です。
日本の英語教育においては、この発音の重要性というものがかなり軽視されているため、「発音なんて下手でもいい」という認識が一般的です。
しかし、ことスピーキングに関しては「発音」は間違いなく超重要スキルです。
我々が思っている以上に、「日本人のカタカナ読み発音」と「ネイティブの実際の発音」の間には壮絶な隔たりがあります。
いくら豊かな会話表現を覚えていたとしても、正しい発音ができない限り相手に正確に伝わらないため宝の持ち腐れとなってしまいます。
rとlの発音の違いが分からない方、sとshとthをハッキリ発音し分けられない方は、まず正しい発音から勉強しましょう。
幸い、発音の勉強はそれほどムズカしくはありません。
もし元々チカラがある方なら、発音を正確にするだけでスピーキングはカンペキになるかもしれません。
↓詳しい理論・勉強法・参考書は下の記事からどうぞ
「発音こそが英語勉強で一番重要だった!」
②直訳を避けて、言い換えで伝える
直訳主義の罠
「次の英文を和訳せよ」
学生時代、我々はひたすらに和訳を練習させられました。
その時あつかわれた設問は、日本語への直訳が容易なものが大半でした。
この時の経験から、
「英語を日本語に直訳できる」
「ということは日本語も英語に直訳できる」
「英語を話すときは、言いたい日本語をそのまま英語に変えればいい」
と考える方が多いようです。
しかしそれは大きな落とし穴です。
実は、日本語を英語に直訳するのはかなり困難なのです。
「日本語→英語」の直接変換は困難
確かに、
① これはペンです。
② どこへ行くんですか?
など、ごくカンタンな文章でしたら
① This is a pen.
② Where are you going?
というように直訳の難易度は高くないでしょう。
しかし、
① 彼は親孝行な人だ。
② 早起きは三文の徳
などの直訳は極めて困難です。
なぜなら、「親孝行」「三文の徳」に対応する単語・表現がそもそも英語には存在しないからです。
「自分の話したいコトを英語にする」時には、このような状況が頻発します。
もともと英語には直接変換できない日本語の存在により、言いたいコトが伝えられないのです。
伝えたいコトを伝える「言い換えのチカラ」
さて、日本語→英語への直訳がムリなら、どうすればよいのでしょうか。
答えは、「英語に訳しやすい日本語に言い換える」です。
① 彼は親孝行な人だ。
の場合、「親孝行」の直訳が不可能なので、「親孝行」→「親にとって良い息子」と言い換えて、
① He is a good son.(彼は良い息子だ)
と訳すのが効果的でしょう。
② 早起きは三文の徳
の場合、「早起きすると良いことがある」と言い換えて、
① If you get up early, you will get something good.(早起きすれば、何か良いものを手に入れられるよ)
と英訳するのがシンプルです。
大切なのは「言いたいことをなるべく正確に相手に伝える」ということです。
そのためには、別の日本語に言い換えるというのは非常に有力な手段です。
「難しくて英訳しにくい日本語」→「カンタンで英訳しやすい日本語」→「英語」というステップを取れれば、中学校レベルの英語力でも驚くほど英語が話せるようになります。
実際、スピーキングが上手い人というのは例外なく「言い換え」が上手い人です。
難しい会話表現が載っている参考書を買う必要なんてありません。
「言い換え」を活用できれば、手持ちの英語力で十分に話すチカラは向上するのです。
③:会話表現を覚えよう
「発音」を鍛え、「言い換え」にも慣れてきたら、英会話で困ることはほぼありません。
しかし、英会話でよく使うフレーズを覚えておけば何かと便利なのも確かです。
「発音」「言い換え」のチカラを手に入れたら、会話表現の習得に移りましょう。
とは言っても、ムズカしい表現などは全く必要ありません。
英会話ではシンプルが何よりも好まれます。
話し手にとっても聞き手にとっても、カンタンな英語を使用するのが一番負担が少ないからです。
「ビジネスで英語が必要」という方でもない限り、ネイティブの幼児~小中学生が覚えるような1~5語くらいのカンタンで短いフレーズを覚えていくだけで十分です。それらを応用するだけでスピーキングのレベルは英語上級者レベルに達するでしょう。
ムズカしい表現を覚える必要はありません。
下記の参考書に出てくるような、カンタンで応用力の高い表現を覚えておけば、「発音」「言い換え」が出来る方にとっては十分すぎるくらいなのです。
オススメの参考書
『超低速メソッド英語発音トレーニング』
『怖いくらい通じるカタカナ英語の法則』
怖いくらい通じるカタカナ英語の法則―ネイティブも驚いた画期的発音術 (ブルーバックス)
①「発音」を勉強する際にオススメの参考書です。
↓効果・勉強法などの詳細は以下の記事で述べています
「発音こそが英語勉強で一番重要だった!」
『ずるいえいご』
②「言い換え」の強力さについて書かれた書籍です。
「本当に中学校レベルの英語力で話せるようになるのか」と懐疑的な方にぜひ一読して頂きたい一冊です。
「英語が上手い人は、言い換えが上手い」ということが如実に示されています。
日本の英語教育で直訳主義を押し付けられてきた我々にとって、読めば目からウロコ間違いなしの良書です。
『英会話なるほどフレーズ100』
『英会話きちんとフレーズ100』
『英会話ペラペラビジネス100』
CD付 ネイティブなら子どものときに身につける 英会話なるほどフレーズ100 (スティーブ・ソレイシィの英会話シリーズ)
CD付 ネイティブなら日本のきちんとした表現をこう言う 英会話きちんとフレーズ100 (スティーブ・ソレイシィの英会話シリーズ)
英会話ペラペラビジネス100 - ビジネスコミュニケーションを成功させる知的な大人の会話術 [CD2枚付]
英会話に頻出するフレーズを学べる書籍です。
全体的に非常にカンタンかつ応用力がバツグンに高いしか載っていないので、『英会話なるほどフレーズ100』『英会話きちんとフレーズ100』をマスターするだけでスピーキングはかなりのレベルに到達できるでしょう。
「より丁寧な表現やビジネス表現を学びたい」という方は『英会話ペラペラビジネス100』に進むことをオススメします。
↓なお詳細は以下の記事で述べております
「フレーズを学べば英語力は高速アップ」