解説:英会話ペラペラビジネス100

英会話ペラペラビジネス100

概要

発売日  :2002年3月16日
著者   :スティーブ・ソレイシィ, ロビン・ソレイシィ
ページ数 :246ページ
ジャンル :フレーズ/頻出表現
対象レベル:☆☆☆ ~ ☆☆☆☆☆(中級者~上級者)

構成

First Contact  初対面の人との成熟した大人としての接し方(10フレーズ)
Light Contact  たまに会うような人といいrelationshipを築いていくために(20フレーズ)
Regular Contact いつも会うような人と互いにrespectしあうために(30フレーズ)
Heavy Contact  ごく頻繁に接する人と信頼しあえるコミュニケーションをとっていくために(40フレーズ)

特徴

英会話なるほどフレーズ100』『英会話きちんとフレーズ100』の続編。ビジネス会話に頻出する英語表現を100のフレーズにまとめたもの。
英語を勉強する人全てにオススメであった前作・前々作とは異なり、今作ははっきりとビジネス英会話を学びたい人向けという線引きがされている。
丁寧な言い回し、ビジネスシーンでの頻出表現が大半を占め、前2作に比べると難易度もやや高めとなっている。

さて、本書はビジネス英会話の参考書の金字塔として知られ、「ビジネス英会話ならまずこの一冊から」と薦める人も多い。
その最大の特徴は、ビジネス英会話の頻出表現なのにものすごくカンタンなフレーズを集めていること。
日本における旧来のビジネス英会話本は、「難解かつ複雑で、応用力がない」フレーズを多く載せていた。
その状況に異議を叩きつけ、なるべくカンタンで応用力が高いフレーズを網羅したのが本書『英会話ペラペラビジネス100』というわけである。

どれくらいカンタンかというと、1フレーズ目が”Sorry?”(何ておっしゃいました?)で始まるほど。
その他、”Just a moment, please”(少々お待ちください)、”Is that OK?”(それでよろしいですか?)、”Did you see..?”(~はご覧いただけましたか?)など、かなり難易度が低めのフレーズが続々登場する。

カンタンだからと言って軽んじてはいけない。
基本的かつ汎用的なので、応用がきく。つまり1フレーズ覚えるだけで複数の状況に対応できる
日本人は「難しい英語=正しい英語」と捉えてしまいがちだが、そんなことは全くない
難しい英語は相手にも理解力を要求する。
カンタンな英語こそが聞き手にとって最も好まれる英語なのだ。
そしてそれは、ビジネス英会話においても鉄則である。

また、本書はビジネス会話の頻出表現を集めたものとはいえ、日常会話でも使えるほど応用力が高いフレーズばかりなので、ビジネスマン以外の方でも英会話力をアップさせる一助になる。
“I’m not sure”(それはちょっと、わかりかねます)、”I’m sorry to bother you”(お忙しいところ申し訳ありませんが)、”Please don’t”(それは困ります)、”What if S+V?”(~だったらどうします?)など、いずれも丁寧な日常会話として頻出するフレーズだ。

総括してみると、本書には「ある特定のビジネスシーンでしか使えない表現」というものは登場しない
100フレーズ全てが、日常会話でも使えるほど汎用的かつカンタンなものである。
「難しく応用がきかないフレーズより、カンタンで応用のきくフレーズを」という当たり前のことを100のフレーズにまとめてくれた名著。
上級者の方でも、一度は目を通すことをオススメする。

勉強法

とにかくまず1度読破しよう。
解説をじっくり読みつつ、使い分けや応用表現にも目を通し、練習問題を丁寧に解こう。
特に「解説」では細かい使用法・類語など役に立つ情報が満載なので、暗記のことは忘れて1周目はとりあえず熟読しよう。
練習問題では派生表現が多く出てくるので、面倒くさがらずに目を通すべき。
そして2周目以降で付属のCDを使い、聴覚もフル活用して暗記していく。
「暗記」といっても、コアのフレーズさえ覚えてしまえばどうにでもなるので、まずは100のフレーズを覚えることに集中しよう。
フレーズ自体もかなり短くカンタンなので、それほど苦はしないだろう。


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