英文読解、それは受験英語の華とも言える分野です。
センター・二次問わずあらゆる試験で高い配点比率を占めるため、英文を正確に素早く読解し、いかに和訳や要約を行っていけるかが合格不合格に直結します。
英文読解は、文法・単語・イディオム・構文・和訳技術など、受験英語スキルの総力を結集して立ち向かわねばならないため、その対策にはかなり時間の時間を要します。
なるべく早めに取り掛かるよう意識しましょう。
今回は、英文読解時に必ず役立つ「知っておくべきこと」を紹介いたします。
目次
受験生の英語対策:読解①知っておくべきこと
問題文を先に読もう
読解問題では、英文より先に問題文を読んでください。
必ず問題文を先に読んでください。
これは読解問題で高得点を狙うための必須条件です。
なぜ問題文から先に読まなければならないのでしょうか?
それはひとえに時間節約のためです。
多くの方はまず①英文を読み、②次に問題文を読み、③問題文に対応する英文を探しに行く、というステップを踏みます。
この問題文に対応する英文を探しに行くというのが非常にやっかいでして、対応する英文がどこだか分からない場合、もう一度初めから全文を読んでいかなければなりません。
「読解問題で時間が足りない!」という場合、「英文を読む → 問題文を読む → もう一度最初から英文を読む」という作業をやってしまっている方が非常に多いのです。
これは多大な時間のロスです。
そこで、そのような事態に陥らないために、最初に問題文を読むことで、今から読む英文のポイントはどこかということを事前にはっきりとつかみましょう。
こうすることで、英文を二度読みすることなく、読解を進めながら答えが分かった時点で解答が埋まっていき、英文を1度読めば解答作業はほぼ終わっている状態になるのです。
読解はとにかく時間のかかる分野です。
必ず問題文を先に読み、効率的に対処していきましょう。
未知の単語は必ず出てくる
読解問題をやっていると、英文内に未知の単語がいくつか出てきます。
さて、未知の単語というものは以下の3つに分類できます。
①あまり重要そうではない未知の単語
②確実に重要そうで、他の受験生は知ってそうな未知の単語
③確実に重要そうだが、他の受験生も知らないような未知の単語
「その未知の単語が重要そうかどうか」というのは、前述した「問題文先読み」でだいたい推察できます。
すなわち、問題で問われていることに関係していそうな文に未知の単語があれば、おそらくその未知の単語は重要です。
それでは詳しい対処法を見ていきましょう。
①あまり重要そうではない未知の単語
①に関しては問題ないでしょう。
その未知の単語を含む文の意味がなんとなく分かればいいので、あまり時間をかけずに流しましょう。
②確実に重要そうで、他の受験生は知ってそうな未知の単語
②については本人の勉強不足ですね。
未知とはいえ意味をつかまないとマズいので、「読むチカラ(リーディング)を鍛えよう」内の「長文読解スキル②:分からない部分は類推しよう」で述べたスキルを活用し、とにかく部分点狙いで少しでも近い意味を類推しましょう。
③確実に重要そうだが、他の受験生も知らないような未知の単語
問題は③です。
合格レベルの単語勉強をやってきた。にも関わらず未知の単語が重要なキーワードになっている……。
「問題5:ここで述べられている”macguffin”とはどういう意味か」
といったような問題です。
未知の単語の意味を問う問題は、読解問題において頻出です。
しかも直訳では意味が通らず、その英文内で独自の定義付けがされている単語がターゲットとなるため、仮に既知の単語であったとしても手持ちの知識では対応できないという二重苦です。
ではいったいどうすればいいのでしょうか。
このタイプの問題では、未知の単語の意味が必ずどこかで言い換えられて登場しています。
未知の単語のすぐ前あるいは遥か後など、とにかく英文内のどこかに未知の単語の意味が示唆されています。
絶対です。確実にどこかで述べられています。
そうしなければ問題として成立しないのですから。
つまり、③の場合の未知の単語の対応法というのは「言い換えられている場所を探す」ということになります。
問題作成者は、このタイプの問題で「いかに受験生が難しい単語を知っているか」ではなく、「英文全体をきちんと正確に理解しているか」を問うているのです。
見た目は単語の意味を聞くものですが、実際には英文全体の理解力を求める、読解問題の落とし穴のひとつです。
もちろんこのテの問題にも「問題文先読み」が非常に有効です。
上記の例で言うなら、「どこかで”macguffin”の意味が述べられる」と事前にチェックして臨むことで、答えが分かった時点で解答を書けるので大幅な時間短縮に繋がります。
「問題文先読み」と「未知の単語の対処」をフル活用して、素早く正確に、知らない単語が出てきてもあわてずに読解問題に取り組んでいきましょう。