解説:大矢復 英作文講義の実況中継

大矢復 英作文講義の実況中継

概要

発売日  :2014年3月31日
著者   :大矢復
ページ数 :282ページ
ジャンル :和文英訳, 英作文
対象レベル:☆☆☆ ~ (中級者以上~)

構成

PART1 ここが大事!! 英作文のツボ
 第1回 時制の落とし穴
 第2回 第5文型のツボ
 第3回 受身の盲点
 第4回 形容詞の不思議
 第5回 関係詞の重要ポイント
 第6回 副詞の正しい使い方
 第7回 比較の構造
 第8回 to不定詞かthat節か
 第9回 接続詞のワナ
 第10回 前置詞の悪夢
 第11回 頻出表現対策!
 第12回 もっとよい英文を書くために
PART2 これを英語でどう言うの?
PART3 自由英作文の完全攻略

特徴

英作文対策が必要な受験生がまず最初にやるべき参考書。

英作文の前段階スキルである「和文英訳」を中心に、丁寧かつ分かりやすい解説で必要事項が網羅されている。
最大の特徴はそのカンタンさ
「中学レベルの英文法知識を活用すれば、十分に英訳は可能」という視点に立脚しており、その難易度の低さから英作文対策の入門書としてはピッタリである。

カンタンだからといって、内容が薄いというわけではない。
読解の時は気にもしなかった「現在形」や「未来形」「現在完了」「比較級」「inやfor等の前置詞」などの基本的な文法知識は、いざ自分で書く側に回ってみると驚くほど正しく活用できないものなのである。
長年にわたり多くの受験生の和文英訳・英作文を見てきた著者による「誰もがウッカリしやすい英作文のミス」「間違いやすい単語・語法の知識」の情報は、これを読む受験生にとってはまさに珠玉の一品となる。
とにかくまず一読してみていただきたい。

PART3では「自由英作文」について触れ、一通りの対策解説と練習問題で構成されている。

しかし何と言っても本書のキモは「和文英訳」スキル向上。これに尽きる。
和文英訳の技術は、英作文に絶対に必要である。
日本語を英訳にするスキルがなければ、そもそも長大な英作文など書けるはずもないからだ。
本書の多くのページが「和文英訳」に割かれているのも、そうした背景に裏打ちされている。

受験生ならばさくっと読める内容だが、難関私大・国公立でもない限り、英作文はこれ1冊で十分だろう。
早慶上智・ICUや国際教養大、国公立を目指すのであれば、上級編である『大学入試英作文ハイパートレーニング 和文英訳編』『大学入試英作文ハイパートレーニング 自由英作文編』の使用をオススメする。

勉強法

ひと通り解説を読んで、練習問題に取り組もう。
1~2周して完全に内容が頭に入ったら、英語の教師・予備校の講師の人に自分の英語を添削してもらうのがよいだろう。
英作文で一番効果的な勉強はまちがいなく実践である。
本書の知識を活かせるよう、積極的に添削を受けよう。

関連記事

書くチカラ(ライティング)を鍛えよう